【小さなお子さんがいる家庭必見】

4月にブリティッシュショートヘアの「こむぎ」を迎えてから、私は以前飼っていた愛犬きなこのペットロスから少しずつ立ち直ることができました。
しかし、こむぎと暮らすようになってから、顔まわりや頬に軽い湿疹が出やすくなるなど、身体にアレルギー反応と思われる症状が現れています。

もともとアトピー体質である私自身は、痒みが出ればすぐ対処できます。しかし小さな子どもは、自分の不快感をうまく伝えられず、猫と触れ合うことで湿疹や痒みが出ても気づかれない可能性があります。

猫と暮らすことは幸せをもたらしますが、同時に**人にアレルギーを引き起こす「科学的な原因」**が存在します。今回は皮膚科専門医の視点から、
猫が及ぼす痒み／湿疹のメカニズム・正しい対策・安心して共生するコツ
を分かりやすくまとめました。

これから猫を迎えたい方、すでに猫と暮らしていて症状に悩む方に役立つ内容です。

■ 猫が人に痒みを起こす科学的な原因

猫アレルギーの主犯は「毛」ではなく“タンパク質”

猫アレルギーの原因は毛そのものではなく、
Fel d 1（フェル・ディー・ワン）
という猫の皮脂腺・唾液・尿に含まれるタンパク質。

猫が毛づくろいをすると、このアレルゲンが毛に付着し、
部屋中に拡散 → 空中に浮遊 → 人の粘膜や皮膚に触れる
ことでアレルギー反応を起こします。

皮膚に触れることで“接触性の炎症”が起きる

顔や頬に湿疹が出やすいのは、
猫が顔に近づく、すり寄る、抱っこする習慣があるため
アレルゲンとの接触頻度が高いから。

あなたの症状とも一致しています。

体質：アトピーの人は特に症状が出やすい

アトピー性皮膚炎の方は、
皮膚のバリア機能が弱く、アレルゲンが侵入しやすい状態。

そのため猫のアレルゲンによる湿疹が比較的起こりやすく、症状が長引く傾向があります。

空気中のアレルゲンは半年以上残る

猫アレルゲンは非常に軽く、空中に長期間漂う特性があります。
そのため清掃をしてもゼロにはならず、一定量に暴露され続けることで症状が出やすくなります。

■ 痒み／湿疹が出た時の対処法

（医師としての一般的アドバイス）

まず洗う（手・顔・露出部）

・石けんを使わなくても「流水だけ」でアレルゲンは90％以上流れます。
・症状が強いときはぬるめのシャワーで洗い流すと楽になります。

冷やす

痒みは温度が下がるとおさまるため、保冷剤をタオルで巻いて当てると効果的。

市販薬の活用

・かゆみが強い → 抗ヒスタミン成分
・湿疹が出た → 低〜中ランクのステロイド外用薬
※持病や体質により合わない場合があるので、可能なら皮膚科への相談が望ましい。

猫とのスキンシップ後の手洗い／洗顔

あなたがすでに実践されている方法は 医学的にも正しい 行動です。

症状が長引く場合はアレルギー検査（IgE特異抗体検査）

自身のアレルギー感受性を把握し、生活管理を調整できるメリットがあります。

■ 猫と暮らしながら症状を軽減するための生活改善策

毎日の清掃（あなたは完璧です）

・床の掃除機がけ
・布のコロコロ
・空気清浄機（HEPAフィルター推奨）我が家ではリビングに２台設置してしてます。
→ 特に布製品はアレルゲンが溜まりやすい

猫の「ブラッシング」を習慣化

アレルゲンは毛づくろいで増えるため、
毎日の軽いブラッシングはアレルゲン量を減らす効果があると報告されています。

※できれば外や換気の良い場所で。

寝室は“猫の立ち入り制限”を検討

寝ている間は免疫反応が出やすいため、
症状が強い人は寝室だけでもアレルゲンを減らすと楽になります。
私は夜寝る際はこむぎはケージに入れてます。
寝室には基本なるべく入らないようにしてます。

洗濯頻度を増やす

・枕カバー
・タオル
・ブランケット
などはアレルゲンが高密度に付着するため、週2〜3回の洗濯が理想。
我が家は妻が綺麗好きなのでほぼ毎日洗濯してます。

乳児や小さな子どもがいる家庭への注意

・猫と一緒に顔を近づけて撮影
・猫が新生児にすり寄る
・寝ている赤ちゃんの布団の上に猫が乗る
これらはアレルゲン接触のリスクが大きいので注意喚起が必要です。
特に小さな赤ちゃんがいる家庭は注意が必要です。

■ まとめ

猫と暮らすことは大きな癒やしですが、同時に
猫アレルギーのタンパク質（Fel d 1）により、痒み・湿疹・鼻水などが起こる場合があるのは科学的事実です。

対処方法
・こまめな清掃
・スキンシップ後の手洗い
・アレルゲンに触れる量のコントロール
・必要に応じた医療的ケアを組み合わせることで、
多くの人が「猫とアレルギーを両立」して生活しています。
これから猫を迎えようとしている方、小さなお子さんがいるご家庭の方は是非参考にしていただければと思います。