はじめに:子猫との出会いは突然に
昨年末に愛犬トイプードルの14歳後半に突然の別れ、その後きなこロスが数ヶ月続き、こむぎと運命の出会いを果たした、小さな命。ふわふわの毛並み、つぶらな瞳、そして愛らしい仕草…まるで天使のような存在のこむぎ。我が家にやってきてからというもの、その一挙手一投足に私たちはメロメロでした。
しかし、そんな幸せな日々の中で、こむぎの体に異変が起きていることに気づいたのです。耳の周りをしきりに痒がる仕草…最初は「なんだろう?」と軽く考えていました。

上の写真の耳の所にポツッとあるのでそれでした。
可愛いこむぎに忍び寄る影…「猫カビ」の衝撃
こむぎが我が家に来て間もない頃、健康診断とワクチンのため動物病院へ行きました。そこで獣医さんに耳の痒みを伝えると、詳しく診ていただくことに。そして告げられたのは、予想もしなかった病名でした。
「皮膚真菌症、いわゆる『猫カビ』ですね。」
猫カビ…初めて聞く言葉に、私たちは戸惑いを隠せませんでした。可愛いこむぎが、まさかそんな病気にかかっているなんて。
先生はこれは薬で治療できますからと聞いて安心しました。
皮膚真菌症(猫カビ)ってどんな病気?
皮膚真菌症とは、その名の通り「真菌」と呼ばれるカビの一種が、皮膚や被毛に感染して起こる病気です。特に子猫や免疫力の低い猫、ストレスを感じている猫は感染しやすいと言われています。
- 円形脱毛: 部分的に毛が抜け、フケやかさぶたを伴うことが多いです。
- 痒み: 感染部位を頻繁に掻いたり舐めたりします。
- 発疹: 赤いブツブツやただれが見られることもあります。
- フケ: 患部から大量のフケが出ることがあります。
- 初期症状は「少し耳をかゆがる程度」なので、見逃してしまう飼い主さんも多い病気です。
- 猫カビは人にもうつる?!感染経路と注意点
- 獣医さんからの説明で、さらに衝撃を受けたのは「この皮膚真菌症は人にもうつることがあります」という言葉でした。
- 私たち家族にまでうつる可能性があるなんて!
こむぎの場合、耳の周りの痒みと、よく見ると耳の部分に出てました。早期に発見できて本当に良かったです。
【主な感染経路】
- 直接の連絡先: 感染している猫に直接触れることで感染します。
- 間接的な接触: 感染している猫が使ったタオルやベッド、ブラシなどに触れ、その後自分の皮膚に触れることで感染します。
特に免疫力の低いお子さんや高齢の方、アトピー体質の方などは感染しやすい傾向があります。症状としては、人間に感染した場合も猫と同様に、皮膚の赤みや痒み、リング状の発疹などが出ることが多いそうです。
この日は、こむぎが来てから使ったものは一度処分した方がいいとアドバイスされ、言われた通り、すぐに猫用のベッドやタオル、おもちゃなどを処分しました。
治療方法
猫カビは放置しても自然には治りません。必ず動物病院で診断を受け、治療を行う必要があります。
- 内服薬(抗真菌薬):体の中から真菌を抑える効果があります
- こむぎは内服薬で対処しました。
- 外用薬(塗り薬・シャンプー):感染部位に直接作用して治療をサポート
- 環境対策:再感染を防ぐために掃除・除菌が必須
治療期間は数週間から数か月に及ぶこともありますが、根気よく続ければ完治可能です。
こむぎは薬の投与で2週間で完治しました。
この治療費は保険に加入してましたのでトータルで6000円ほどかかりましたが全額保険適用です。
我が家で実践した日常の対策
こむぎの治療と同時に、生活環境の見直しも徹底しました。
- 使用済みの猫グッズを処分
ベッドやタオルなどは処分し、新しいものを用意しました。 - ブラッシング後のケア
こむぎのブラッシングをした後、自分の手で顔を触ると痒みが出ることがありました。これはフケや真菌が手につくため。ブラッシング後は必ず濡れタオルで毛を拭き、自分の手も石けんでしっかり洗うようにしました。 - 空気清浄機の導入
HEPAフィルター付きの空気清浄機をリビングに設置。空気中に舞うフケやカビの胞子を減らす効果があります。 - こまめな掃除機がけ
床やカーペットは真菌が残りやすいので、毎日掃除機をかけて清潔を保ちました。 - 手洗いの徹底:猫を触った後は、必ず石鹸で手を洗いましょう。特に、患部に触れた後は、手指消毒も行うとより安心です。
飼い主にもうつる可能性がある
猫カビは人獣共通感染症のひとつで、人にも移ることがあります。
特に子どもや高齢者、アトピーやアレルギー体質の人は注意が必要です。
症状としては、赤い円形の発疹やかゆみが出ることがあります。もし自分の皮膚に異変を感じたら、皮膚科を受診しましょう。
特に小さいお子様がいる家庭は注意が必要です。
猫を迎える前に知っておきたい予防のポイント
- 新しく猫を迎える際は、必ず動物病院で健康チェックを受ける
- 子猫は特に免疫力が弱いので、ワクチンと同時に皮膚の状態も確認する
- 多頭飼いの場合は、感染を広げないように隔離して様子を見る
まとめ
猫は私たちに癒しを与えてくれる存在ですが、同時に「見えないリスク」もあります。
こむぎのように猫カビに感染しているケースは珍しくなく、早期発見と適切な治療で完治することが可能です。
- 猫の仕草に異変を感じたらすぐに病院へ
- 環境を清潔に保ち、再発を防ぐ工夫をする
- 人間にも感染する可能性があることを理解しておく
猫を迎える喜びとともに、病気のリスクや予防法を正しく知ることで、より安心して猫との暮らしを楽しめます。
