ブリティッシュショートヘア“こむぎ”の挑戦記
世界中のクリエイターが利用する「Adobe Stock(アドビストック)」。
プロも多く参加するこの写真販売サイトで、自分の撮影した猫写真が採用される――それは簡単なことではありません。
我が家の愛猫・ブリティッシュショートヘアの「こむぎ」をまだ家に来てから数ヶ月ですが、撮り続けてきた中で、私はストックフォトの世界に挑戦してきました。
この記事では、実際にAdobe Stockの審査を通過した猫写真を例に、採用されやすい写真の特徴や、初心者でも気をつけるべき撮影・編集のポイントを解説します。
「ペットの写真を世界に届けたい」以前は愛犬トイプードルきなこがこの世界で活躍してました、ペットの写真を綺麗に撮りたい方、そんな気持ちを持つ方へ向けた、リアルな体験記です。
1. ストックフォトとは?今なぜ注目されているのか
ストックフォトとは、写真やイラストをオンラインで販売できるサービスのこと。
写真家だけでなく、一般のカメラ愛好家やペットオーナーも参加できるのが魅力です。
特にペット写真は、SNS・広告・ブログなどで常に需要がある分野。
猫や犬などの「癒し系コンテンツ」は、世界中でダウンロードされる人気カテゴリーです。
その中でも「Adobe Stock」は、プロフェッショナルな品質を求めるクリエイターが多く利用しており、採用基準が厳しい一方で、1枚採用されるだけでも大きな自信につながります。
2. Adobe Stockで通過する猫写真の特徴
Adobe Stockの審査は非常にシビアです。
構図・露出・被写体の明確さ・ノイズの少なさ・商用利用に適しているか、すべてがチェックされます。通過しやすい猫写真のポイントは次の5つ:
- 主役が明確(背景に余計なものが映らない)
- 目にピントが合っている(瞳は生命感を伝える最重要ポイント)
- 自然光で明るく撮影(ストロボで飛ばさず、自然な光がベスト)
- ノイズ・ブレがない(特に毛並み部分)
- 文字やデザインを重ねやすい余白がある構図
今回掲載している4枚の写真は、いずれもこの条件を満たしています。
背景はシンプルな白壁や窓際で、主役である「こむぎ」が自然な表情を見せています。

British Shorthair Cat
3. こむぎの採用写真に学ぶ“構図と表情”のコツ
こむぎの写真で最も意識したのは「自然体の中の一瞬」です。
猫は気分屋で、無理にポーズを取らせようとすると表情が硬くなってしまいます。
遊びの途中や窓辺で外を眺めている瞬間など、猫がリラックスしている時間帯を狙うのがコツ。
構図は「三分割法」を意識し、瞳や顔の位置を画面の1/3あたりに配置。
そうすることで自然な余白が生まれ、写真としてバランスが取れます。
🐱ワンポイント:
こむぎのように瞳が丸く、表情に“物語性”を感じる写真は採用率が高い傾向にあります。
特に「光が瞳にキャッチライトとして入っている」ことが重要です。
4. カメラ設定・撮影環境のポイント
私が使用しているのは Canon EOS RP(フルサイズ一眼)。
ただし、必ずしも高価なカメラである必要はありません。
重要なのは以下の3点です:
- 露出オーバー/アンダーを避けること
- ISO感度を400以下に抑えること(ノイズ軽減)
- ホワイトバランスを自然光モードに設定
猫の毛色(特にブリティッシュショートヘアのグレー系)は光の当たり方で色が変わるため、
撮影時間は朝〜昼の柔らかい自然光がベストです。
5. 審査で落ちないための画像チェック項目
審査落ちの多くは「技術的エラー」か「商用不適格」です。
提出前に、次のポイントをチェックしましょう:
- ゴミやホコリが写っていないか
- 被写体の一部が切れていないか
- ピントが甘くないか
- EXIF情報が消えていないか(カメラ情報は残す)
- 画像フォーマットがJPEG・最高品質設定になっているか
✅私の場合、RAWで撮影 → CANON純正アプリで明るさとコントラストを微調整 → 高画質JPEGで書き出し。
加工をしすぎると却下されるため、自然な補正にとどめることがポイントです。
6. 投稿・タグ付け・タイトル付けのコツ
Adobe Stockでの販売は、タイトルやキーワード選定が非常に重要です。
ダウンロードされるかどうかは、検索に引っかかるかどうかにかかっています。
例:こむぎの写真で設定したタグ
- 猫、ブリティッシュショートヘア、かわいい猫、窓の光、ペットの写真、柔らかい背景、動物のポートレート
タイトルには「窓の外を見つめる猫」「愛らしいブリティッシュショートヘアの猫のポートレート」
など、
被写体+状況+感情を含めると検索されやすくなります。
💡ポイント:
タグは日本語で可能15〜30個。ユーザーを意識することでダウンロード数が伸びます。
7. まとめ|「好き」が世界とつながる写真の力
猫の写真を撮る時間は、飼い主にとって癒しのひととき。
それが世界中の誰かのクリエイティブに使われるとしたら、こんなに嬉しいことはありません。
ストックフォトは“収益”以上に、写真を通じて世界とつながる体験を与えてくれます。
こむぎの写真も、ただの「飼い猫の写真」ではなく、
“見る人の心を温かくする1枚”として評価されたのだと思います。
「好きなものを撮ることが、誰かの役に立つ」
その気持ちを大切に、これからも挑戦を続けていきます。
きなこが教えてくれた“写真が生き続ける”ということ
この写真に写っているのは、私が以前一緒に暮らしていたトイプードルの「きなこ」です。
昨年のクリスマス、14歳半で静かに旅立ちました。けれど今も、こうしてきなこの写真は世界のどこかで使われています。
Adobe Stockを通じて定期的に販売履歴を確認していると、価格は100円前後が多いものの、「誰かの目に留まって採用されている」という事実が何よりの喜びです。
きなこが残してくれた一枚一枚の写真が、時間を越えて誰かの心を癒している――そんな想いを感じるたび、写真の力とAdobeのスケールの大きさを実感します。
写真は“その瞬間の記録”であると同時に、“想いが生き続ける形”でもある。
そう気づかせてくれたのは、他でもない、きなこでした。

Toy poodle photo



